HIV/エイズ 最新情報 今月の特集

2015年11月の特集 2015年11月の特集

HIV/エイズ 最新情報

12月1日は、世界エイズデーです。11月~12月は、
2ヵ月にわたってHIV/エイズを特集します。

世界のエイズ流行は収束の段階へ
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世界のエイズ流行は
収束の段階へ

今年7月14日、国連から、ある発表がありました。これまで増え続けてきたHIVの新規感染が大きく減少し、世界的なエイズ流行が収束の段階へ入った、というとても大きな発表です。

2014年に新たにHIVに感染した人は、全世界で200万人ですが、2000年と比べると35%も減少しています。

国連は2015年までの目標を達成したとし、2030年には「エイズ流行を終わらせる」という新たな目標を掲げています。

世界における「予防としての治療」
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世界における
「予防としての治療」

この世界的なエイズ流行の収束を後押ししたのが、「予防としての治療」です。

今の医療では、体内から完全にエイズウイルスを排除することは出来ませんが、ウイルス量を減らすことが出来ます。

ウイルス量が減れば、他の人へ感染させるリスクも小さくなるため、「治療」が新たな感染の「予防」にもなるのです。

世界的な各種の活動で治療薬の価格をおさえ、アフリカ南部など感染者の多い国々へ広く普及させることで、新規HIV感染者が大きく減ったといわれています。

HIV/エイズを取り巻く世界の状況は、以前に比べて格段によくなっているのです。

日本の状況は“AIDS IS NOT OVER”
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日本の状況は
“AIDS IS NOT OVER”

残念ながら、日本におけるHIV/エイズの感染は減っていません。

2007年以降、新規HIV感染数は高止まりの状態が続いており、毎年1,500人ほどの新たな感染が報告されています。2014年の報告は1,546人で、過去3番目に多い数でした。

世界的にはエイズ流行の収束が見えてきている一方で、日本ではまだ終わっていないのです。

皆さんにはまだ「HIV/エイズは怖い病気」というイメージが強く残っていませんか? それはエイズ流行が始まった30年ほど前のイメージです。日本の国内でも、たくさんの人の努力によって、治療が改善され、制度が改善され、必ず死につながる病気ではなくなっています。

だからこそ今HIV/エイズを知ろう
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だからこそ今
HIV/エイズを知ろう

STD研究所では、「もし陽性だったらと思うと怖くてHIV検査を受けられない」という声をよくお聞きします。

確かに、実際に感染していたら、それぞれの大変さはあります。しかしHIV/エイズの治療は改善されており、他の慢性疾患と同様に健康を維持することが出来るようになっています。

(詳しくは>HIV感染症/エイズ)

だからこそ今、改めてHIV/エイズを知り、予防を心がけ、予防が出来なかったと感じたら、検査を受ける…これら一つひとつの行動が大切になってくるのではないでしょうか。

長い間不安なまま、検査を受けられずにいる方もいらっしゃるかもしれません。

「だから、ここから」

勇気をだして検査を受けてみてください。

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